インテル国際学生科学フェア(ISEF)は世界中から、各国の科学コンテストを経て、代表となった、高校生1800人以上が参加する、高校生の国際科学オリンピックです。
毎年、5月に開催され、75カ国を超える国と地域から参加しています。
5人に1人は特許申請をするなど、新しい科学の発見をもたらしています。
そんな、世界最高峰の高校生の科学オリンピック。
2018年は、どのような研究が大賞を受賞したのでしょうか。
目次
大賞はオーストラリア代表のオリバー・ニコルズくん
大賞にあたる、ゴードン・E・ムーア賞を受賞したのは、オーストラリアのバーカー大学から出場した、オリバー・ニコルズくん(Oliver Nicholls)19歳。
オリバーくんは、商業用高層ビルのための自律型窓清掃ロボットを開発。
商業ビルの自律ロボットウィンドウクリーナーのプロトタイプを設計しました。
オリバーくんには賞金として、$ 75,000(約800万)が送られました。
準大賞は米アーカンソー州代表メガナ・ボリパリさん、米ワシントン州代表Dhruvik Parikhくん
準大賞にあたる、インテル財団若手研究者賞を受賞したのは、アメリカアーカンソー州リトルロックセントラルハイスクールから出場した、メガナ・ボリパリさん(Meghana Bollimpalli)17歳。
スーパーキャパシタのようなデバイスのための電極製造のエネルギーコストを大幅に削減する材料を合成するための、新しい、低コストのアプローチを発表。
茶や糖蜜のような一般的な物質を窒素とリンと一緒に市販のマイクロ波で組み合わせると、白金のようなより高価な金属と同様の特性を与える電極様材料のコーティングとして使用できる粉末を形成することを見出しました。
そして、もう1名準大賞インテル財団若手研究者賞を受賞したのは、米ワシントン州ジャクソンハイスクールから出場したDhruvik Parikhくん18歳。
太陽光や風力発電用の大型蓄電池を後で使用するために、安価で強力なイオン交換膜を開発しました。
彼の複合メンブレンは、業界標準膜のプロトン伝導度の10倍であり、製造コストを約30%削減します。
準大賞の2人には賞金として、$ 50,000(約550万)が送られました。
どんな賞があるの?大賞はどうやって決まるの?
22の分野ごとに、1等賞から4等賞までの優秀賞があります。
1等賞の中で最も優秀なプロジェクトに部門最優秀賞が授与されます。
さらに、22の部門の最優秀賞の中から、最も優れた研究にゴードン・E・ムーア賞(The Gordon E. Moore Award)が送られます。
インテル国際学生科学フェア(ISEF)で大賞にあたるのが、このゴードン・E・ムーア賞です。
大賞に続き、準大賞として22の部門最優秀賞の中から2名にインテル財団若手研究者賞(Intel Foundation Young Scientist Award)が送られます。
大賞1名、準大賞2名の3名がトップ3と呼ばれています。
2019年の次回の開催予定は?
インテル国際学生科学フェア(ISEF)の今後の開催日程と開催地については、先2年まで公式発表されています。
- 2019年5月12日~17日 アリゾナ州フェニックス
- 2020年5月11日~16日 カリフォルニア州アナハイム
もちろん日本からも日本代表のサイエンス高校生が参加しています。
日本の学生の功績や、日本からの参加資格についてはまた紹介します。
それでは!
インテル国際学生科学フェア(ISEF)の概要についての詳しい記事はこちら。
高校生科学オリンピック!インテル国際学生科学フェア