アスペルガー症候群の子どもはコミュニケーションに障害があると言われていますが、いいところを伸ばす反面、苦手なところについてはアメリカではどのような治療や支援が行われているのでしょうか?
アスペルガーの子ども達へは、周囲の人とのコミュニケーション力を向上させ、社会に出た時に問題なく接することができるようになることを目的として支援を行います。
アスペルガーはIQが非常に高いという特性を持っている子がいる一方、コミュニケーションを苦手とする子も見られ、またこのコミュニケーション能力の差も個人個人で異なります。
そのため支援にも個人に合わせた個別のものが必要になってきます。
アメリカの学区ごとに異なる支援
アメリカでは学区が存在し、住んでいる学区ごとに受けられる支援が異なります。
そのため、まずは地域の学区に連絡をしてアスペルガーの子ども達が受けられる支援やサービスを見つけることが大切です。
アメリカの連邦法では公立学校において3歳から21歳の障害者の人々に適切な教育支援を提供することと書かれています。
もちろん、アスペルガーの子どもにもこの連邦法が適用されています。
個別教育プログラム「IEP」
そして学校ではIEPと呼ばれる個別教育プログラムが作られ、このプログラム計画に沿って子ども達への支援が行われます。
このIEPの作成にあたっては学校と保護者との相談が不可欠です。
IEP作成後は、日本でもよく言われていますが、学校と家庭が連絡を取り合うことが大切で、交換ノートのようなもので教師と親とでコミュニケーションを取ります。
学校と家庭でそれぞれ変わった様子が見られた際は、子どもが示す何かのサインであることがあります。
思っていることを言葉にしない子もいるため、こういったやり取りは大切です。
個別教育プログラムの支援や治療には
- コミュニケーションの向上
- 社会性スキルの向上
- 行動管理能力の向上
などが取り入れられています。
またアスペルガーの子の多くは他の発達障害も併せ持っていることが多い為、共存する発達障害においても併せて支援を受けることが必要となってきます。
そして重要なのは、このような支援・治療を行いながら、お子さんの強みを伸ばしていくということです。
アスペルガー症候群の予防方法は現在の研究からはまだ見つかっていませんが、アスペルガーの子にだからこそ見られる特性もあります。
アスペルガー症候群の子どもは発達障害の子どもの中でも特にギフテッド(才能溢れる子)である可能性が高いと言われています。
他の発達障害と比べてもアスペルガーはIQが高い子が存在するからです。
アスペルガーの子は特に、音楽や数学などの特定の分野で秀でていると言われています。
アメリカでは数学が得意なマスキッズのための学校がありますが、アスペルガーの子ども達も多く在籍しています。
アスペルガー症候群はレッテルとしての障害ではなく、個人の特性として認識されつつあります。
特性の部分も社会的にもっと広まって行くことを願っています。
それでは!