アメリカのギフテッドの判定基準・判定方法

アメリカのギフテッド判定

発達障害の子はギフテッドである可能性が、そうでない子と比べると高いです。



娘の通うサンフランシコの学校はギフテッドの子どもがアメリカだけでなく世界中から集まってきていますが、多くの子どもたちが発達障害を併せもっています。



優れた才能を持つギフテッドの子どもたちはどのようにしてギフテッドと判定されているのでしょうか?



日本では現在ギフテッドの判定基準がありませんので、今回はアメリカで行われているギフテッド判定を紹介します。

最初にギフテッドだと気づくのは誰?

親子どもの様子を見ていて、ギフテッドかもしれないと最初に気がつくのは親御さんであることが多いです

一方、学校から、話をされるケースもあります。多いのは、学力テストをした際にテスト結果からIQが他の生徒よりも高いことわかり、お話をされるケースです。

学校側、特に担任の先生からギフテッドである可能性があるから検査をしてみてはどうかと提案されます。



学校ではこれまでの授業で作ってきた作品なども芸術性、創造性などを見る際の1つの材料となります。



ちなみに娘の場合は学校から話があり、判定を受けることを決めました。

判定方法は知能テストとQAメソッドの組合せ

実際の判定はどのようなものが採用されているかというと、知能テストで成績やIQを測る定量的方法と、QAメソッドと呼ばれる定性的方法を組み合わせた判定が行われています。



アメリカでは学区によってギフテッドの定義や判定方法が異なっているためどちらを重視するかなどポイントの違いはみられるものの、2つの方法を合わせて総合的に判定していくところがほとんどです。

最新!IQ判定CogATとNNAT

IQ判定知能テストでこれまで使用していたのは、スタンフォード・ビネーテストや、ウィスク・テストでした。



これらはIQを測るものですが、言語能力が必要となってくるため、文字が読めない幼い子どもや、文字が読めるであろう6歳ぐらいの子どもであってもバイリンガルの子の場合は同じ年齢の子よりも言語能力の成熟度が低い場合が多く、正確なIQの数値が出ないという懸念点がありました。



そこで近年使用されるようになったのが、英語の言語読解能力を必要としない、CogAT(認知力テスト)とNNAT(ナグリエーリ非言語テスト)です。


現在IQテストはこの2つを取り入れているところが多いようです。

ギフテッドは一般的にIQ130以上(IQ上位2%程度)とされています。

ギフテッドの中でもIQでレベルが分けられています。

IQ130:中程度にギフテッド
IQ145:高度なギフテッド
IQ160:飛び抜けたギフテッド
IQ175:完全なギフテッド

専門家によるヒアリングQAメソッド

QAメソッドQAメソッドは、専門家が検査対象の子どもと一緒に遊んだり、ヒアリングをする中でギフテッドの特性を見ていくものです。



事前に家庭で記入してもらっている生活の記録や普段から見られる特性などを家族からヒアリングして総合的に判断していきます。



IQ知能テストだけでは創造性や芸術性、思考などの面が全てわかる訳ではないので、QAメソッドを使用して、知能テストではわからないところを見ていきます。

ギフテッド判定にかかる費用

は?

ギフテッドの判定費用は?このQAメソッドに関してはアメリカではギフテッドの判定を行っている専門家がおり、知能テストも含めギフテッド判定はトータルで500ドル〜1000ドルほどでできます。

日本円で約55000円〜110000円ほどです。

アメリカでも日本同様に教育熱心な親御さんが多くいます。

ギフテッドの可能性があれば、ギフテッドの学校に入れさせたいと願っている親御さんも多いのです。

判定検査としては決して安くはないかと思います。

ただ、子どもたちの未来を切り開くための未来投資と思うと親として決して払えない額ではないなというのが個人的な感想です。



日本にはまだ発達障害の子がギフテッドの可能性が高いということも、このような判定があることも社会的に知られていないのが現状だと思います。



これから日本でも浸透していき、日本の多くの子どもたちがギフテッドとして才能を伸ばし、将来活躍する日が来ることが楽しみです。



それでは!

ギフテッドとわかったら、その後どのようにしてギフテッド教育を受けるのかについてはこちらの記事をご覧ください。
アメリカギフテッド教育の種類〜4つの教育形態〜

アメリカのギフテッド判定