全米で大ヒットを記録し、本年度アカデミー賞3部門にノミネートされた映画『ドリーム』。
NASAを舞台に繰り広げられる宇宙開発を支えた、優秀な頭脳を持つ黒人女性数学者たちの物語です。
アメリカの宇宙開発史に残るNASAの有人宇宙飛行計画である“マーキュリー計画”を影で支えたヒロインたちはどのような人物だったのでしょうか。
これまで語られることのなかった3人のヒロインとNASAの史実が描かれている作品です。
今回は現在日本で、9月29日より上映中の映画『ドリーム』の見所やキャストについてお伝えします。
目次
アメリカで記録的大ヒット!
2017年1月に公開されるやいなや『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』を抜き、全米映画興行ランキング1位を獲得。
公開から11週連続でランキングTOP10に入り、ロングラン・ヒットを達成しました。
日本でも大ヒットとなった『ラ・ラ・ランド』を上回る興行成績をアメリカで記録している超話題作です。
本年度の第89回アカデミー賞にて作品賞、助演女優賞、脚色賞の3部門にノミネートされ、第23回全米映画俳優組合賞のキャスト賞を受賞するなど、高い評価を得えています。
あらすじ
舞台は1961年のバージニア州ハンプトン。
1962年にアメリカ人として初めて地球周回軌道を飛行した宇宙飛行士ジョン・グレンの功績を影で支えた、NASAの3人の黒人系女性数学者の奮闘と功績を描いたサクセスストーリー。
幼い頃から天才的な数学の才能を持つキャサリン・ジョンソン、NASAで黒人女性計算手たちを率いるドロシー・ヴォーン、エンジニア志望のメアリー・ジャクソン。
なかでも幼い頃からギフテッドとして育ったキャサリンは誰よりも数字を自由に扱え、その能力がかわれ宇宙特別研究本部の計算係に抜擢されます。
しかし、当時色濃く残る有色人種差別、女性差別により、白人男性だけの宇宙特別研究本部のオフィス環境は、キャサリンにとっては辛いものでした。
生活の中で白人と黒人が常に分けられていました。オフィスでもコーヒーポットが白人用と黒人用に分かれており、有色人種用のトイレは1キロも離れた別の棟まで行かねばならないという現実を打ち付けられます。
ドロシーとメアリーもそれぞれ、黒人であるということ、女性で数学者であるということで差別を受け、様々な壁にぶつかります。
そんな中でも有色人種として、女性として、数学者として諦めずに夢を追かけ、パイオニアとしてNASAの歴史的な偉業に携わり、活躍する物語です。
『ドリーム』のキャストを紹介!
映画『ドリーム』のキャストはどんな俳優たちなのでしょうか?
さっそく紹介します。
タラジ・P・ヘンソン(Taraji P. Henson)
https://arstechnica.com/science/2017/01/hidden-figures-is-the-perfect-space-race-movie/
主人公のキャサリン・ジョンソンを演じるタラジ・P・ヘンソン。
タラジ・P・ヘンソンは1970年9月11日生まれ(現在47歳)アメリカ出身の女優です。
ハーバード大学卒業。2005年『ハッスル&フロウ』でMTVムービー・アワードブレイクスルー俳優賞などにノミネートされ、ブラック・ムービー・アワード助演女優賞を受賞。
また、同作品「It’s Hard Out Here for a Pimp」で歌手デビュー。
2008年『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』でアカデミー助演女優賞にノミネートされました。
オクタヴィア・スペンサー(Octavia L. Spencer)
http://www.huffingtonpost.com/
NASAで優秀な黒人女性計算手たちをまとめ、管理するドロシー・ヴォーンを演じるオクタヴィア・スペンサー。
オクタヴィア・スペンサーは1970年5月25日生まれ(現在46歳)アメリカ出身の女優です。
オーバーン大学卒業。1996年『評決のとき』で映画デビュー。
以降『25年目のキス』や『7つの贈り物』、『ハロウィン Ⅱ』など様々な映画作品に出演しています。
2011年『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』でゴールデン・グローブ助演女優賞、アカデミー賞助演女優賞を獲得。
『ドリーム』と同じく天才というギフテッドを題材にした映画『ギフテッド/gifted』にも出演しているハリウッド女優です。
ジャネール・モネイ(Janelle Monáe)
http://www.telegraph.co.uk/
NASAで黒人女性初のエンジニアを志すメアリー・ジャクソンを演じるジャネール・モネイ。
ジャネール・モネイは1985年12月1日生まれ(現在31歳)のアメリカ出身の歌手、作曲家、音楽プロデューサー、女優、モデルです。
アメリカン・ミュージカル・アンド・ドラマティックアカデミーを卒業。
バッド・ボーイ・レコードと契約し、2007年にデビュー・ソロアルバム「Metropolis」がいきなり第51回グラミー賞にノミネートされます。
2010年にはアルバム「ArchAndroid」をリリースし、グラミー賞2部門にノミネート。
2013年にはプリンスらがゲストで参加した「The Electric Lady」を発表し、ビルボード・トップ200チャートで5位にランクインしました。
歌手・女優など幅広く活躍する中、今回の作品で映画デビューを果たしました。
ジム・パーソンズ(Jim Parsons)
http://www.hollywoodreporter.com/
NASAの天才エンジニアのポール・スタフォードを演じるジム・パーソンズ。
ジム・パーソンズは1973年3月24日生まれ(現在44歳)のアメリカ出身の俳優です。
ヒューストン大学とサンディエゴ大学の大学院を卒業。
代表作はアメリカの大人気コメディドラマ『ビッグバン★セオリー/ギークなボクらの恋愛法則』シリーズ。
IQ187の天才物理学者シェルドン・クーパー役で一躍人気となりました。
今回は『ビッグバン★セオリー』とは全く違う天才キャラクターを演じています。
NASAと天才数学者たちの物語、おすすめです。黒人女性ギフテッドの活躍をぜひご覧ください。
それでは!