アスペルガー誤診ということも!?発達障害を伴うギフテッドと伴わないギフテッド

アスペルガー誤診

アスペルガーでありギフテッドである2E(twice-exceptional)の子と、発達障害を伴わない純粋なギフテッドの子の違いは大変わかりにくく、しばしば誤診されてしまうことがあります。

というのも、発達障害を伴わないギフテッドの子どもは周りの子との違いを常に感じており、精神的苦痛からくる行動が、アスペルガーなどの発達障害の子に見られる症状に重なるものがあるため、病院での診断で誤診されてしまうことがあるのです。

天才の20%が退学!?

天才の20%が退学アメリカのある研究では天才と呼ばれる人たちのおよそ20%が退学を経験していることがわかっています。

それにもかかわらず、ギフテッドの子どもは一般的に社会的問題や感情的問題を抱えていないと考えられています。

ギフテッドの中でも、比較的何でも短期間で学ぶことができる子は、期待に応えることがプレッシャーになったり、学校の授業が退屈で、時折問題行動を起こしてしまったりと学校のルールや枠の中でうまくやっていくことが難しい子どももいます。

では実際に誤診されてしまう例にはアスペルガーを含めて他にはどのようなものがあるのでしょうか?

ギフテッドが誤診されてしまう症例ケース

誤診ギフテッドの子どもが誤診されてしまう症例ケースを紹介します。

1)アスペルガー

アスペルガーを併せ持ったギフテッドと発達障害を伴わないギフテッドの違いは人のコミュニケーションの違いがいちばんにあげられます。

アスペルガーの子は沈黙のサインや人の感情をつかめず対人関係を苦手としている子が多いです。

アスペルガーの子は友達を作ろうとせず、一人でいることを好みます。

一方で発達障害を伴わないギフテッドの子は他の人を思いやる力に長けており、社交的です。

もし、お子さんがお友達や周りの大人達とも上手く付き合えているのであれば、アスペルガーである可能性は低いかもしれません。

2)精神障害

ギフテッドの子どもは繊細で傷つきやすく、完璧主義なところがあるため自分にも厳しく、自分を責めてしまう傾向があります。

また、社会と他人の中の矛盾や不合理を感じており、そのため人と違うと感じたり、疎外感を感じることが多いようです。

これは躁鬱病の患者が多く感じていることです。

ギフテッドの子どもが周りと違うといって疎外感を感じてしまうのは、学習のスピードが違っていたり、特定の分野で長けていることを考えると当然のこととも言えますね。

そこを精神疾患と見分けることが非常に難しいところではあります。

3)強迫神経症

ギフテッドの子どもは完璧主義であり、他人が自分の理想と異なることをしたり、自分の理想を受け入れられずに指示されたりすると不快になり、時折怒りを感じることがあります。

この態度が強迫神経症と誤解されてしまうことがあります。

4)反抗挑戦性障害

ギフテッドの子どもは断固とした態度を見せることがあります。

しかし、そういった態度の底にあるのは、真剣さ、繊細さ、強い正義感や理想への探求心といったものからきています。

ギフテッドの子どもは自分の考えを否定されることをとても嫌います。

そして納得のいかないルールに対して疑問を持ち、質問を繰り返します。

疑問を持つと指示を出す人や権力者に対して強い反抗心を抱くこともあります。

こういった面が反抗挑戦性障害と捉えられてしまうことがあるんです。

いかがでしたか?

・アスペルガー
・精神障害
・強迫精神症
・反抗挑戦性障害

どれも発達障害による症状なのか、ギフテッド特有の悩みからくるものなのか、見分けは専門家であっても正直難しいところではあります。

発達障害を伴うギフテッドも伴わないギフテッドも似たような症状が見られるということを知っていただき、正しい診断によりその子にあった適切な支援をしていくことが大切ですね。

それでは!

アスペルガー症候群の症状についての詳しい記事はこちらをご覧ください。
子どもの発達障害「年齢別アスペルガー症候群診断チェック」

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