アメリカのギフテッド教育は世界的にみてもトップクラスの環境が整っています。
IQが高かったり、発想が豊かたなギフテッドの子どもたちはどのような環境の中、教育を受けているのでしょうか。
今回はアメリカのギフテッド教育にはどのようなものがあるのか、ギフテッド教育における学校の種類や教育形態についてお伝えしていきます。
公立学校に設置”ギフテッドクラス”!
ギフテッドクラス。
これは公立学校の中に設置されているギフテッドの子どもたち専用のクラスです。
一般の公立学校に通いながら、時折ギフテッドクラスの授業も受けるという形です。
学区によって異なりますが、学校の中にギフテッドクラスが設置されている場合と、通級で周辺のいくつかの学校の生徒が1つの学校に集まってギフテッド専用の授業を受ける場合もあります。
学校の中に設置されている場合は、週に2時間程度、各学年ごとに集まって、授業を受けます。
いくつかの学校の生徒が集まる通級の場合は、週に1度1日集まって、通常よりも難易度の高い授業を行っています。
特別なカリュクラムの”マグネットスクール”
ギフテッドクラスが多く設置されている学区では、学校自体をギフテッドのために作ろうと数学や科学、工学、芸術面などのクリエイティブにも特化した分野を教えている学校があります。
マグネットスクールは公立学校ですが、学校ごとに特別なカリュクラムを組んでいることから、注目を集めています。
日本の公立学校のように住所で通学先が決まる、近所の公立学校をアメリカではネイバーフッドスクール(近隣学校)といいます。
マグネットスクールはネイバーフッドスクールよりも広範囲に住む多種多様な子どもたちのための学校であることから、市全体など広範囲から通うことができます。
ちなみに、マグネットスクールは子どもたちを磁石のように引きつける学校という意味で設立当初、名付けられたそうです。
実際にマグネットスクールは学区を超えて人気の学校もあります。
ニューヨークやサンフランシスコ周辺の人気学区のマグネットスクールでは厳しい入学試験に合格しないと入学できない学校もあります。
一方、入学の権利を平等にするため抽選で決める学校もあります。
人気の学校ですと、学力試験が必須の場合が多く、受験する子どもたちも広範囲から集まってくるため、より優秀な生徒が入学してきます。
マグネットスクールを発展させた”チャータースクール”
マグネットスクールを発展させたものがチャータースクールです。
チャータースクールも公立学校で、公立学校の新しい取り組みとして注目を集めています。
というのも、チャータースクールは政府が決める教育規定にとらわれずに学校独自のカリキュラムを組むことできます。
ルールにのっとて、運営をするのであれば、個人やコミュニティや営利団体が学校を運営することもできます。
保護者の意見も取り入れながら学校が運営をしていくためマグネットスクールよりもより柔軟な側面を持っています。
チャータースクールではカリキュラムは本当に様々でオンラインの授業を取り入れているところもあるようです。
さらにチャータースクールは抽選に受かれば入学することができるので、激しい入学試験を受ける必要はありません。
ここまで公立学校についてお伝えしてきましたが、私立でも同じように芸術性に特化した学校、理数系に特化したマスキッズのための学校、また全寮制の学校などもあります。
起業家が設立したりと様々なカラーの学校が生まれています。
近年増加している”ホームスクール”
ホームスクールは学校に通わず家で親や家庭教師が教育をする形態のことです。
日本では学校に行かないなんてどうゆうことだろう?と思う方もたくさんいるのではないかと思います。
しかし、アメリカでは近年、ホームスクールで学習する子どもたちが増加傾向にあります。
学校に通っている子ども(5歳から17歳)のうち2015年にはホームスクールを選択している子は約4%いるという報告もあります。
学校のカリキュラムがニーズに合わなかったり、周りの生徒とうまく付き合えなかったり、途中からホームスクールを選択するご家庭が多いのが特長です。
またこのホームスクールはずっと家で親が教えるのかといえば、そうでもないのです。
アメリカでは現在ギフテッドのためのオンライン教育や、テキスト教材などがありこれらを上手く使って学習していることが多いです。
また実際に外に出てボランティア活動や実験などの野外活動もしています。
決して家庭だけで学習しているわけではないです。
いかがでしたか?
ギフテッドは特性があるため、なかなか社会や学校になじめなかったりと悩みがあるのも事実です。
その中で、アメリカでは個人にあった学習方法を選択し、才能をさらに伸ばし、個性が輝くための教育を行っています。
それでは!
ギフテッド教育の特徴についての詳しい記事はこちら
ギフテッド教育の特徴「STEM教育」から「STEAM教育」へ